生かせいのち

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「臥(ふ)せる」四威儀その四

 「行住坐臥(ぎようじゆうざが)」の中で、一番気の抜けるのが横になっているときですが、現代人には、就寝時に気の休まらない人が増えているようです。もっとも、生活や仕事が不安定で何時失職するか解らない状況では、なかなか枕を高くして眠れないのかも知れません。昔話に出てくる「三(さん)年(ねん)寝(ね)太郎(たろう)」の様に、大事の前に英気を養い、大器が育つのを待ってあげるような気風が有れば、人も国も豊かな人材で満ち溢れてくるように思います。その反対に「惰眠(だみん)を貪(むさぼ)る」と言うことが有ります。必要以上の休養は人の気を殺(そ)ぎ、創造性を失わせます。何事もバランスが大切ないい証拠だと思います。この調和のとれた、偏りのない状態を「中道(ちゆうどう)」と言いますが、「威儀」とは、その調和をとるために、日々努力する方法で、「臥せる」とは、努力を続けるために、必要な気力を充実させる事を意味しています。初夢に寝正月、朝寝て、昼寝て、怠け者の様ですが、人が動かないのが一番地球に優しい努力だそうですので、少し多めに休みましょう。

2010年06月01日(火)|カテゴリー:伝道はがき通信